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監修の斉藤先生ブログ

さいとう整形外科の痛みの診察

先日の土曜日は午前中だけで65人の患者さんを診察させていただきました。

この人数が多いか少ないかはそれぞれの先生の診察スタイルによると思います。

ただいつもの痛み止めを出すだけの先生であれば、この数は少ないと感じるでしょう。

痛み止めを出すだけでなく、問診と触診で患者さんの痛みの原因をしっかり突き止めて治療するには多すぎる数です。

先日の土曜日はトリガーポイントを勉強している後輩の先生が手伝いに来てくれたので、なんとか13:00には終わることができましたが、それでもスタッフには残業してもらうことになりました。

僕の診察スタイルは、まず看護師さんに大まかな問診を行っておいてもらい、必要なレントゲンの指示を出します。これにより患者さんの待ち時間の短縮を図っています。

その後レントゲンをもとに、見逃してはいけない痛みのレッドフラッグ疾患がないかどうかチェックして、患者さんに追加の問診を行います。

トリガーポイントの有無、筋膜の張り、関節の可動域、全身の歪みなどを触診しながら、痛みの原因を探っていきます。

患者さんに痛みの出る動作を再現してもらうこともよくあります。

必要な場合はその場で採血や超音波を行い、診断の助けにすることもあります。

そうした診察をしていると、とても時間がかかるのです。

そして、トリガーポイントや局所の炎症が原因と考えられる場合には、注射を行います。

慢性の痛みで悩んでいる方には、単にロキソニンを出すのではなく、それぞれの病態に適した長期に内服しても内臓障害の少ないお薬を選択して処方します。

慢性の筋肉の痛みには、触診で見つけた原因部位の筋肉を選択的に電気治療を行うと効果があります。

注射だけで取れない痛みには、理学療法士と協力してリハビリを行い、姿勢や動作を改善し、筋肉と関節のバランスを整えていきます。

トリガーポイント治療が必要な患者さんでは、患者さん1人にかけられる診療時間や保険で取り扱える診療内容の関係上、特に痛いところのみ当院で行い、全身的な治療はH27年11月に開院した名古屋トリガーポイント治療院での鍼灸治療をお薦めしています。こちらもトリガーポイントや筋膜の治療に効果があります。

また、弱い刺激に対しても強い痛みを感じてしまうような患者さん(痛みの閾値が下がっている、といいます。)では、自律神経のバランスが交感神経優位になっていることもとても多く、また、脳の痛み過敏性が強くなり、脳からの内因性の痛みコントロール(下降性疼痛抑制系と言います。)が弱くなっている場合もおおくみられます。

そのような方では、全身のトリガーポイントを丁寧に圧迫しながら癒してくれる、リラクゼーションルーム ファシアをお薦めしています。

実際に、当院で全身に注射をしていた患者さんでも、ファシアに通いだしてから注射が入らなくなり、鎮痛薬の量も減ってきているという方が増えてきています。

また、スポーツや毎日の仕事で筋肉がパンパンに張っている人もたくさんいらっしゃり、そのような方にはファシアをお薦めしています。

そして、トリガーポイントが痛みを発現する前にファシアでほぐしておくことは、もう一度同じ痛みに陥らないための予防になります。

以上のように、患者さんの痛みの原因に向き合おうとすると、一人一人にとても時間がかかるものです。

それでも保険診療の範囲で、できるだけ多くの患者さんを治すべく頑張っておりますが、平日の午前11時以降、午後18時以降の時間帯には患者さんが集中するため、診察にかけられる時間は短くなってしまい、1度に十分な診察治療はできなくなってしまいます。

空いている時間としては、やはり朝1番と昼1番。朝9:00〜と昼15:45〜です。

他府県の遠方から来られる方にはできるだけ時間を取るようにしておりますが、それでも患者さんが多い時には一箇所のみの治療で終わらせていただくことになります。

特に午前11:30〜12:00に受付される患者さんも多く、最近は診察時間内に診察できる人数を超えています。

そのため、7月より午前診療の受付時間は午前11:30までとさせていただきました。

十分な診察を行うためにも、新しい症状で当院を受診される初診の患者さんでは、早い時間に受診されることをお薦めいたします。

これからも、他の病院や整体などでは取れなかった痛みを取るべく、頑張って診療を続けていきます。

そのためにも、患者さんのご理解をお願いしたいと思います。