最近痛み関連の研究会や学会に行くと、必ずでてくるのがFEAR AVOIDANCE MODELという図です。
これは、怪我をしたり、ストレスを受けた時に痛みが慢性化しやすい人とそうでない人を分けるのは、最初の痛みの捉え方である、という興味深く、また日常診療でも非常によく当てはまるものです。
同じエネルギーを受けて、痛みが起こったという事象は同じでも、ネガティブにとらえ、痛みの心配と恐怖に囚われる人、または、怒りの感情を昇華できない人は、痛みが悪循環に陥りやすく、過度の安静が筋力低下や関節の硬さを引き起こし、次に動く時にもっと痛くなっている、という図です。
一方、こんなのそのうち治るわ。とか、痛くても、仕事や趣味に打ち込む方を大切と考える人は動き続けているため痛みが慢性化しづらく、そのうち治っていきます。
その差は、起こった事象をポジティブにとらえるか、ネガティブにとらえるか、なのです。
さて、今日はポジティブに考える習慣を身につけるお話のご紹介です。
人の心に灯をともす 2534 ポジティブに考える習慣を身につける
ジェフ・ケラー氏の心に響く言葉より…
私たちは、自分が考えているような人間になる。
「支配的な思考の法則」とも呼べるこの考え方は、そのときに思考を独占している考えの方向へと自分を向かわせる力が、一人ひとりの中に存在するということだ。
ここでキーワードとなるのは、「支配」である。
起きている時間の大半をネガティブな結果ばかり考えて過ごし、ポジティブに考える時間が1日に10秒ほどしかないのに、ポジティブな結果を期待するというのは虫がよすぎる。
要はこういうことだ。
ほんの少しポジティブに考えたところで、ポジティブな結果を得ることはできない。
ダイエットをほんの少しやってみたところで効果がないのと同じだ。
いくら低カロリーの健康的な朝食を食べても、あとは1日中ケーキとアイスクリームをいっぱい食べていたのでは、痩せようとしても無理だ。
運動についても同じだ。
1週間にたった1度だけ数分運動したところで、健康維持にはつながらない。
同じことが、ポジティブに思考することについてもあてはまる。
ほんの少しのポジティブ思考では、ほとんど何の効果も得られない。
ポジティブに考えることが習慣になるまで、心の活動をコントロールし、毎日ずっとポジティブに考えなければならない。
少し時間をとって、自分の人生の中心となる事柄について考えたときに、どんな考えがあなたの思考を支配しているか再点検してみよう。
その考えはあなたの役に立っているか、それとも足かせになっているか、どちらだろうか。
『できる人とできない人の小さな違い』ディスカヴァー
「アイデアを生むと言っても、口先だけでは生まれない。
これもやはり熱心であること。
寝てもさめても一事に没頭するほどの熱心さから、思いもかけぬ、よき知恵が授かる」(松下幸之助)
アイデアと同様、ポジティブな考えも、「寝ても覚めても」が大事だ。
思考習慣が、ノーテンキと思われるくらいポジティブならたいていのことは乗り越えられる。
もちろん、「ネガティブに準備をして、ポジティブに行動する」ことが必要なのは言うまでもない。
ポジティブに考える習慣を身につけたい。
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